STORY

はじめまして。共同代表の山本です。
一般社団法人Surface Builder(サーフェスビルダー)を創設するに至った経緯について、お話しさせていただきます。

私の人生を変えた「雪国生活」

私は富山県の朝日町という小さな町に生まれ、雪国の大自然の中で育ちました。ある冬の日、当時中学生だった私は、突然いつもの光景が頭から離れなくなりました。

雪が積もり、歩くことができない歩道。そのため、歩行者は除雪された車道を歩くしかありませんでした。さらに、車が通るたびに消雪パイプによって溶けた雪水が、歩行者の足元や膝までかかってしまうのです。

もし、歩道に雪が積もらなければ、歩行者は歩道を歩いていたはずです。

もし、路面が雪水で冠水していなければ、冷たい水で足元が濡れることもなかったでしょう。

少年時代のこの ”原体験” が私の人生の方向性を決めました。
これまで何十年も変わらない道路というインフラ構造を、次世代の子供たちために変えたい。

その第一歩として、「アクセシビリティ・ロード(次世代の新しい路面技術)」の開発に取り組んでいます。

人生の立ち止まりから「起業」

「理想の道路インフラは、どうすれば実現できるのか?」

高校生だった私は、その問いの答えを探して、全国の大学の研究室を調べました。そして、寒冷地における土木構造物を研究していた石川県の国立大学に進学し、大学院まで学びを深めました。しかし在学中、理想とする道路インフラを“どう実現すればいいのか”という答えにはなかなかたどり着けず、モヤモヤとした日々を過ごしていました。

大学卒業後は、複数のメーカー企業で技術者として勤務。しかし日々の忙しさに追われるうちに、いつしか自分が描いていたエンジニアとしての夢を忘れ、気がつけば過労で休職を余儀なくされていました。

「自分は、何のために働いているのか?」

その問いがふと頭をよぎり、少年時代の”原体験”を再び思い出したのです。
東京都主催のビジネスコンテストに応募締め切りの前日に応募し、結果としてファイナリストに選出されました。

病み上がりの私は、10kgも体重が増え、受け答えもうまくできず、心も身体も万全とは言えない状態でした。ただ、自分の想いを伝えることに、精一杯でした。

そして、2020年4月に「一般社団法人 Surface Builder(サーフェスビルダー)」を創設しました。

名前の由来は、「Surface」は表面、「Builder」は創造することを意味しています。