はじめまして。共同代表の山本です。
私が一般社団法人Surface Builder(サーフェスビルダー)を創設に至るまでのストーリーをお話ししたいと思います。
雪国生活の原体験
私は雪国である富山県で育ちました。冬のある日、当時中学生だった私は突然にいつもの光景が頭から離れなくなりました。
雪が積もり歩くことができない歩道。そのため歩行者は除雪された車道を歩くしかありません。さらに、車が通るたびに消雪パイプによって溶けた雪水が、歩行者の足膝までかかっていました。
もし、歩道に雪が積もらなかったら歩行者は歩道を歩いていたでしょう。もし、路面が雪水で冠水していなければ冷たい水が足まで濡れることはなかったでしょう。学生時代、この ”原体験” が私の人生の方向性を決めました。
何十年も変わらない道路環境を、未来の子供たち、次世代のために変えること。その第一歩として、「雪の積もらない道路(KAITEKI道路)」を開発します。
起業までの過程
「雪の積もらない道路(KAITEKI道路)」をつくるためには? ただ、それだけを人生の半分の時間、考えてきたように思います。
大学は、寒冷地の土木構造物を研究できる大学を選び進学しました。大学卒業後には、建材メーカーの商品開発で設計ノウハウを学びました。
一方、エンジニアとしてだけでなく、モノづくりの根幹となる「人財」に関して理解を深めるべく社労士事務所で人事労務業務、労基法や安衛法をはじめ環境安全業務、経営に関する内部監査業務など社内公募や転職を通じて幅広く経験してきました。
2019年、東京都のビジネスコンテストでファイナリストに選出。それをキッカケとして、2020年に「Surface Builder(サーフェスビルダー)」を創設しました。Surfaceは表面、Builderは創るという意味から名前を考えました。
会社内ではなく起業するワケ
私はこれまで大手の建材メーカー、ガラスメーカー、化学メーカーに携わってきました。「なぜ会社内で新規事業ではなく独立して起業するのか?」と多くの方から質問を受けます。
新しいアイデアの実現は、経営資源が潤沢にある大手会社では、できないからです。
その最大の根拠は、会社の組織として法令やコンプライアンスの欠如によるエンドユーザーや社員を裏切る偽装や隠蔽行為が少なくないからです。これまで何社か働きましたが、内部監査では解決しない公にされない組織的問題を多く見てきました。
今後、名の知れた大手企業でも、偽装や隠蔽など氷山の一角として問題が公になる日も近いかもしれません。
結局のところ、安全・品質・開発に妥協せずに、イノベーションを実現していく場所は自分が行動する(起業)するしかないと感じました。まだまだ、実現半ばでありますが、「子供に誇れる仕事」「次世代によいものを残す」を譲らず、信念と行動力をもって挑戦していきます。